土地に応じた開発

 国土の地域性は、なぜ生まれたのであろうか。人々は、大地へ絶えざる挑戦を行い、地形を巧みに利用する技術で、時代とともに農地を拡張してきた。土地の開発は、荘園領主・大名・政府による奨励と治水・利水の技術の進歩により湿地・台地・湖沼・浅海などへと進み、しだいに広域化していった。各地の風景は、このような技術と労働の結晶であり、地域性を形づくるものである。